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薬剤師的吸入デバイスの違い

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今回は喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)に使われる吸入薬の主なデバイスについて書いていこうと思います。
各デバイスのメーカーホームページと患者向け指導せん(使い方の書いた紙)を載せているので良かった見て下さい。

吸入薬選択で大切な事

患者の吸う力 ラーメンをすすれますか?

最大呼気流量、カタカナ表記でピークフロー略してPEFと表されます。後で説明しますが、吸入デバイスには粉を吸うもの(ドライパウダー型)と霧を吸うもの(ミスト型)があります。ドライパウダー型はある程度吸う力が必要になります。ミスト型は口を開けて待っていれば薬剤が入ってきます。ドライパウダーを使用できるかどうかの境界線がPEFが30L/分以上かどうかになります。ここまで聞いて理解しにくいことでしょう。次のことを覚えておいてください。
麺類をすすることが出来ますか?これに対してYESであれば基本的にどのデバイスでも使用できます。NOであればミスト型を選択して下さい。これだけ覚えておけば十分です。ちなみにエリプタ製剤とディスカス製剤の製剤見本は優秀です。製剤見本が笛になっており、吸入が問題ない場合は音が出る仕組みになっています。もし気になる方はメーカーから取り寄せて下さい。

患者の理解力、手技に合わせて リズムに合わせて♬

年齢を重ねると少しずつ理解力も衰えてきます。また手先も不自由になってきてきます。デバイスによっては使用感が異なります。準備に力が必要になってくるもの、空打ちが必要なものもあります。患者さんに合わせてデバイスは選んでいきましょう。

吸入薬全般に共通すること。

吸入直前に息を吐いて肺の中の空気を抜く→吸入後は3秒くらい息を止める→うがい
うがいは嗄声、舌カンジタのリスクを減少させます。
うがいを忘れる方には食前や歯磨きの前に吸入することを指導することもあります。口腔、喉に薬剤が残ることで副作用は起きます。食事と一緒にステロイドやβ2刺激薬が全身に入るリスクなども考える必要はありますが。

各デバイス毎の特徴

先程も記載しましたが、吸入薬にはドライパウダー製剤とミスト製剤があります。

ドライパウダー製剤は粉を吸うための吸入力が必要です。空打ちが必要なく比較的手技は簡単なものが多いです。
1度の充填操作で1回で吸いきるのが理想ですが、難しければもう一度吸っても大丈夫です。

ミスト型は初回に空打ちが必要で、お手入れが必要な物もあり手技が少し煩雑な印象があります。メリットとしては吸入力はあまり必要ありません。

エリプタ(ドライパウダー)


メーカーホームページ
https://gskpro.com/ja-jp/products-info/ellipta/instruction/
指導せん
https://gskpro.com/content/dam/global/hcpportal/ja_JP/resources/basket/NPJPUCVPINF210001.pdf
使い方のポイント:薬剤充填時、カバーをおろしきってください。
薬剤を吸入せず、もう1回薬剤をセットしても2回分の薬剤はセットされません。その場合1回分は使えなかったことになります。
事前準備:なし
ex)
テリルジ(ステロイド、抗コリン、β2刺激)喘息、COPD
レルベア(ステロイド、β2刺激)喘息COPD
アニュイティ(ステロイド)喘息
アノーロ(抗コリン、β2刺激)COPD
エンクラッセ(抗コリン)COPD

ディスカス(ドライパウダー)


大人用指導せん
https://gskpro.com/content/dam/global/hcpportal/ja_JP/resources/basket/NPJPSLMPINF210001.pdf
子供用指導せん
https://gskpro.com/content/dam/global/hcpportal/ja_JP/resources/basket/NPJPFLPBROC190001.pdf
使い方のポイント:薬の充填はかちりと音がするまでレバーを引く
薬剤を吸入せず、もう1回薬剤をセットしても2回分の薬剤はセットされません。その場合1回分は使えなかったことになります。
事前準備:なし
ex)
フルタイド(ステロイド)喘息
アドエア(ステロイド、β2刺激)喘息、COPD
セレベント(β2刺激)喘息、COPD



ブリーズヘラー(ドライパウダー)


メーカーホームページ
https://enerzair-atectura.jp/p_patient/index.html
指導せん
https://www.drs-net.novartis.co.jp/siteassets/common/pdf/seb/pa/pa_seb_202111.pdf
使い方のポイント:中に入れるカプセル剤が内服薬に見えるので間違えて内服しないよう指導してください。
お手入れ:週に1度水洗いはせず、乾いた布で拭いてください。月に1度くらい新しい吸入器に交換してください。
事前準備:なし
ex)
シーブリー(抗コリン)COPD
オンブレス(β2刺激)COPD
ウルティブロ(抗コリン、β2刺激)COPD
エナジア(ステロイド、抗コリン、β2刺激)喘息
アテキュラ(ステロイド、β2刺激)喘息



タービュヘイラー(ドライパウダー)


メーカーホームページ
https://med.astrazeneca.co.jp/patient/material/sym_howto.html
指導せん
https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/GUI/670227_2290801G1029_1_00G.pdf
使い方のポイント:右にクルッ、左にカチッ、スーの3ステップ♬
薬剤を吸入せずもう1回薬剤をセットしても2回分の薬剤はセットされません。
事前準備:左右に2-3回回す(回数は薬剤による)
ex)
パルミコート(ステロイド)喘息
シムビコート(ステロイド、β2刺激)喘息、COPD

レスピマット(ミスト)


メーカーホームページ
https://www.copd-jp.com/howto_respimat/
指導せん
https://pro.boehringer-ingelheim.com/jp/sites/default/files/2021-09/shidosen_respimat_renew.pdf
使い方のポイント:カートリッジをデバイスにセットするのに力が必要。机などに押し付けて下さい。
事前準備:3回空打ち
ex)
スピリーバ(抗コリン)COPD、喘息
スピオルト(抗コリン、β2刺激)COPD



エアロスフィア(ミスト)


メーカーホームページhttps://med.astrazeneca.co.jp/patient/material/brz_howto.html
指導せん
https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/GUI/670227_2290805G1027_1_01G.pdf
使い方のポイント:お手入れが必要です。お手入れは週に1度。指導せんに記載があります。水洗いが出来ます。
事前準備:よく振って空打ち4回
ex)
ビレーズトリ(ステロイド、抗コリン、β2刺激)COPD
ビベスピ(抗コリン、β2刺激)COPD

エアゾール(ミスト)


フルティフォームのホームページ
https://www.ffkyorin.jp/
指導せん
https://www.ffkyorin.jp/pdf/ICFF0051.pdf
使い方のポイント:お手入れが必要です。アルミ缶は外さないように乾いた布で拭いてください。
事前準備:よく振って空打ち4回(薬剤による)
ex)
フルタイド(ステロイド)、アドエア(ステロイド、β2刺激薬)、フルティフォーム(ステロイド、β2刺激薬)喘息

メプチンエアー(ミスト)

メーカーホームページ
https://www.otsuka-elibrary.jp/product/di/ma3/index.html
指導せん
https://www.otsuka-elibrary.jp/pdf_viewer/?f=/product/di/ma3/file/ma3_guide.pdf
使い方のポイント:発作時のみ使用
事前準備:よく振ってから2回空打ち
お手入れの方法:こちらの動画参照ください。https://www.otsuka-elibrary.jp/support/102/3027/002/004/index.html

まとめ

ざっくりと各デバイスの特徴が理解していただけたと思います。「麺類をすすることが出来るか」でデバイスはドライパウダーかミストか選択できます。そして、患者向け指導せんは基本的にPMDAと各製薬企業のホームページにあります。そして紙では難しい方には動画もメーカーホームページにはあります。
最後に吸入デバイスを選択することがゴールではありません。患者がしっかり使えているのか?嗄声や白苔などの副作用は出ていないか?うがいを忘れていないか?発作は起きていないか?そこまでサポートをしていく必要があります。

喘息のガイドラインについてはこちらを参照ください

 

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